Dormitory Life

ドミトリー・ライフ

学生寮を見に行く。(1)

2019年8月5日(月)

いまかかわっている仕事の一環で、国際学生寮の見学に。なかなか楽しかった。ぼくも、留学したとき、最初の1年ほどではあったものの、寮で暮らした。もうずいぶん昔のことだ。狭い個室と、共用の洗面所とキッチン。行ったばかりのころは秋のはじまりで、少しずつ冬へと向かっていた。なんだか寂しくて心細くて、よく窓の外を眺めていた。でも、キャンパスのすぐそばだったのは、とても便利だった。クラスが終わっていちど部屋に戻って、晩ごはんを食べてから、また図書館に行った。禁欲的で、規則正しい毎日。

当然のことながら、いまどきの寮はちがう。そもそも、ぼくが留学したころにはスマホスカイプもなかったが、いまならWiFiが完備しているので、中庭で作業もできる。共用のキッチンには、個人用のちいさなロッカーがあって、どうやら一人ひとりがじぶんの調味料などを保管しているようだ。

(2019年8月5日)
施設は、そして暮らしかたは変わっても、勉強が大切だということは、ずっと変わらないだろう。学生時代は、のびのびと勉強する時間だけは贅沢にある。寮は、その時間を支えているのだ。いまは、学生たちが勉強をする仕組みを考えたり、その進捗を気にしたりすることが圧倒的に多いが、見学をしていたら、あのころの気持ちが少しよみがえってきた。孤独ではあるものの、独りぼっちではない。不思議な緊張と安心。

ラウンジに、スーツケースを携えた留学生がいた。学期が終わって、故郷に帰るのだろうか。ぼくも、無事に採点票を提出して、ひとまず春学期が終了。ここ数年間は、とにかく、たっぷりと大学の仕事をした。広い意味で、すべてが勉強の時間だったと思う。秋のはじまりに向けて、あれこれとやることがある。また、忙しくなりそうだ。

www.n-jisho.co.jp